まず結論:この研究から言えること
慢性腰痛の人を対象にした九つの研究をまとめると、放射状の体外衝撃波療法は痛みを減らす可能性がありました。一方、機能低下の改善は、評価尺度上で臨床的に意味があるとされる最小の変化には届きませんでした。研究ごとの差が大きく、長期的な効果は不確かです。
そもそも、どんな問題なのか?
慢性腰痛は、長く続く腰の痛みです。痛みが続くと、立つ、歩く、体を曲げるなどの日常動作がしにくくなることがあります。
この研究は、体外衝撃波療法(体の外から衝撃波を当てる治療)が、慢性腰痛の痛みや機能低下にどのような影響を与えるかを調べました。放射状と集束型という異なる方法を含め、偽の治療、通常の治療、運動療法、理学療法などと比べた研究をまとめています。
今回の研究では何を調べたのか?
これは、複数の研究を集めて結果をまとめる「系統的レビュー・メタ解析」です。慢性腰痛のある人を対象にした、九つの無作為化比較試験を調べました。
介入は体外衝撃波療法です。比較対象は、偽の治療、通常の治療、運動療法、理学療法などでした。評価したのは、痛みの強さと機能低下です。
多くの研究では、治療が終わった直後に評価していました。そのため、効果が長く続くかは、この研究だけではわかりません。
何がわかったのか?
放射状体外衝撃波療法による痛みの低下は、SMD(研究ごとに異なる尺度をそろえて比べる統計値)で-0.72でした。95%信頼区間は-1.30〜-0.14です。研究間の違いを示すI²は76%で、結果にはかなりばらつきがありました。
機能低下の改善は、MD(研究で使われた評価尺度の平均値の差)で示されました。全体として統計上の改善はありましたが、評価尺度上で臨床的に意味があるとされる最小の変化には届きませんでした。
集束型体外衝撃波療法の効果は、一つの研究で示されました。ただし、放射状と集束型は同じ治療として扱うことはできません。
私たちの生活・リハビリにどう関係する?
この研究からは、放射状体外衝撃波療法が慢性腰痛の痛みを減らす可能性があると考えられます。一方で、機能低下が、日常生活で実感できるほど改善するかははっきりしません。
多くの研究は治療直後の評価でした。治療を受けるか、どの方法を選ぶかは、痛みの状態やほかの治療との関係を含めて、主治医に相談してください。
研究でまだわからないこと
追跡期間が短く、多くの研究で治療直後しか評価していません。そのため、効果が長く続くかは不明です。
研究間の結果の違いも大きく、研究の進め方の質や、このばらつきが結果に影響していました。対象者の詳しい特徴や、どの範囲の人に一般化できるかは、Abstractだけでは詳しい限界を確認できません。
Yoリハ 佐藤院長の視点
論文の結果を一人ひとりにそのまま当てはめるのではなく、診察と動きの評価を組み合わせて考えることが大切です。
開院後のYoリハでは、次のような検査や治療を予定しています。院長の佐藤洋一は、整形外科とリハビリテーションの二つの専門医資格を持っています。Yoリハビリ整形外科かわなでは、整形外科で状態を確認し、一人ひとりの動きや生活上の困りごとに合わせて運動器リハビリを検討できる体制を準備しています。詳しくは「リハビリテーション科」をご覧ください。
Yoリハビリ整形外科かわなは2027年4月1日の開院を予定しており、現在は診療・予約を開始していません。
参考文献
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Effects of extracorporeal shockwave therapy on pain intensity and functional disability in chronic low back pain: a systematic review and meta-analysis.
PMID: 42900489
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42900489/
※この記事は、医学論文の内容を一般向けに解説したものです。診断や治療の最終判断は、必ず主治医とご相談ください。

