PRP EVIDENCE GUIDE
膝PRP・治療比較
PRPとヒアルロン酸注射。
違いはどこに?
どちらかが常に優れているわけではありません。研究結果と、実際の治療選択で確認したい点を分けて整理します。

記事内の人物・施設画像はイメージです。実在の医師・患者・院内設備を示すものではありません。
FIRST, THE SHORT ANSWER
研究ではPRPが中期的な痛み・機能で良好な結果を示す例があります。
一方で、患者さんの重症度、製剤、投与回数、評価時期によって結果は変わります。ヒアルロン酸注射も含め、診断や治療歴を踏まえて選ぶ必要があります。
目的と位置づけが異なる
PRPは自己血から調製し、ヒアルロン酸は関節内の環境を補う目的で使われます。
研究結果には幅がある
比較研究ではPRPを支持する結果がありますが、調製法や投与回数が統一されていません。
注射だけで決めない
重症度、生活目標、運動療法や他の治療を含めて選択します。
PRP OR HYALURONIC ACID
主な違いを比べる
次の表は一般的な違いです。実際の適応や費用は医療機関と治療内容によって異なります。
| 確認項目 | PRP | ヒアルロン酸注射 |
|---|---|---|
| 材料 | 患者さん自身の血液から調製 | ヒアルロン酸製剤 |
| 位置づけ | 自由診療として行われることが多い | 変形性膝関節症では保険診療で使われる場合がある |
| 研究の比較 | 中期的な症状・機能で良好な結果を示すメタ解析がある | 効果や持続には個人差がある |
| 注意点 | 調製法や投与回数が一定でない | 製剤や投与計画が複数ある |
“治療名だけではなく、どの患者さんに、いつ、
何を目指すかを考えます。
WHO MAY BENEFIT
どんな場合にPRPを検討する?
PRPは、画像上の変形が軽症〜中等症で、運動療法や体重・負荷調整を行っても痛みが残る患者さんで検討しやすい選択肢です。PRP治療後の反応を調べた研究では、Kellgren–Lawrence分類が進むほど良好な反応を得にくい傾向が報告されています。
ヒアルロン酸との比較では、PRPを支持する差は注射直後より6〜12か月の痛み・機能で現れる研究が多く、中長期の症状改善を重視する場合に有望です。ただし早期〜軽症だけを集めた解析では、両者が同程度だった報告もあります。高度変形、強い軸変形、不安定性がある場合は、注射以外の治療も含めて判断します。
READING THE EVIDENCE
研究結果はどう読む?
複数のランダム化比較試験をまとめた研究では、PRPがヒアルロン酸より痛みや機能で良好な結果を示す報告があります。
ただし、PRPの白血球濃度や投与回数、対象となった変形性膝関節症の重症度が研究ごとに異なります。平均値の差が、すべての患者さんに同じ利益を意味するわけではありません。

LIMITS & SAFETY
効果だけでなく、
負担と限界も確認する。
注射後の一時的な痛みや腫れなどが起こる可能性があります。感染などのリスクについても事前の説明が必要です。
PRPで軟骨が必ず再生する、ヒアルロン酸より常に優れている、手術を必ず避けられるとは言えません。

OUR APPROACH
治療名より先に、
膝の状態を診断する。
当院ではPRPありきで治療を決めません。症状、画像所見、これまでの治療、生活上の目標を確認します。
注射を行う場合も、筋力や動作の評価とリハビリを組み合わせ、他の治療が適切な場合はその選択肢も説明します。

FAQ
よくある質問
PRPのほうが必ず長く効きますか?
一律には言えません。比較研究の平均ではPRPを支持する結果がありますが、個人差や研究条件の違いがあります。
ヒアルロン酸注射を受けてからPRPを検討できますか?
治療歴、注射時期、症状を確認して判断します。自己判断で切り替えず診察で相談してください。
注射だけで膝は良くなりますか?
注射だけで十分とは限りません。筋力、体重、活動量、歩き方なども含めた治療計画が重要です。
REFERENCES
主な参考文献
- Are leukocyte-poor or multiple injections of platelet-rich plasma more effective than hyaluronic acid for knee osteoarthritis?(2023年) PubMed
- Platelet-Rich Plasma Versus Hyaluronic Acid in the Treatment of Knee Osteoarthritis: A Meta-analysis of 26 Randomized Controlled Trials(2021年) PubMed
- Clinical Efficacy of Platelet-Rich Plasma Injection and Its Association With Growth Factors in Mild to Moderate Knee Osteoarthritis(2021年) PubMed
- Predictors of Effectiveness of Platelet-Rich Plasma Therapy for Knee Osteoarthritis(2021年) PubMed
- The use of PRP in studies with early knee osteoarthritis versus advanced stages(2022年) PubMed
- Similar efficacy of hyaluronic acid and other biologically active injections in early knee osteoarthritis(2025年) PubMed
この記事は一般的な医療情報を提供するもので、個別の診断や治療の代わりにはなりません。治療の適否は医師の診察を受けてご相談ください。
YO REHA ORTHOPEDICS
PRPだけで終わらない。
診断からリハビリまで。
Yoリハビリ整形外科かわなでは、治療の適応を診断したうえで、PRPとリハビリを一つの治療計画として考えます。
院内でPRPを調製
院内で採血・遠心分離・PRP調製・注射まで行います。採血から注射までは約1時間が目安で、入院を必要としない日帰り治療です。
専門医の視点で診療
整形外科専門医・リハビリテーション科専門医の視点から状態を確認し、PRP以外の選択肢も含めて治療方針を検討します。
リハビリまで一体的に
広く設備の整ったリハビリ室で、筋力や動作を評価します。日常生活やスポーツへの復帰、再発予防まで支援します。


