この記事の要点
- 日本語タイトル:足底筋膜炎に対しrESWTは他の物理療法より有効か?
- 英語タイトル:Effectiveness of Radial Extracorporeal Shockwave Therapy Versus Other Electrophysical Modalities on Pain and Functionality in Patients With Plantar Fasciitis: A Systematic Review and Meta-Analysis.
このテーマは、リハビリテーション科や整形外科の外来でよく話題になる内容です。
できるだけ専門用語をかみくだいて、普段の診察室でお話しするような形で説明していきます。
研究の背景・目的
足底筋膜炎(Plantar Fasciitis:かかとの骨から足の指のつけ根まで伸びている「足底筋膜」という膜に炎症が起きる病気)は、成人の慢性的なかかとの痛みの主な原因とされています。この痛みのために、歩く・立つといった日常生活の動作がつらくなり、生活の質(QOL:Quality of Life、生活の満足度や快適さを表す指標)が大きく下がることがあると報告されています。
調査の方法(対象など)
この研究は、ランダム化比較試験(RCT:Randomized Controlled Trial、治療法をくじ引きのようにランダムに分けて公平に比べる研究)を集めてまとめたシステマティックレビュー(Systematic Review:一定のルールで論文を集めて評価する方法)とメタアナリシス(Meta-analysis:複数の研究結果を統計的にまとめて、全体としての傾向を見る方法)です。
2025年4月までに発表されたRCTの中から、足底筋膜炎の成人患者さんを対象に、rESWT(radial Extracorporeal Shockwave Therapy:体の外から衝撃波を当てる治療の一種で、特に「ラジアル型」と呼ばれるタイプ)と、他の電気物理療法(Electrophysical Modalities:低出力レーザー、超音波治療、電気刺激など、電気や超音波・光などの物理的なエネルギーを使う治療)を比較した研究を集めて検討しています。
研究の結果
メタアナリシスの結果として、rESWTは、他の電気物理療法(EPMs:Electrophysical Modalities、電気や超音波・光などを使った物理療法の総称)と比べて、痛みの軽減や足の機能の改善において、はっきりとした優劣の差は認められませんでした。
その中で、低出力レーザー(Low-Level Laser Therapy:弱いレーザー光を当てる治療)が、機能面ではわずかに良い可能性が示されていますが、その結果を裏づける研究の数や質は限られており、現時点では確かな結論とまでは言えないとされています。
結論:今回の研究でわかったこと
今回の検討では、足底筋膜炎に対するrESWTは、痛みの軽減と機能の改善という点で、他の電気物理療法とおおむね同じ程度の効果と考えられました。そのため、どの治療を選ぶかは、患者さんそれぞれの背景(年齢、仕事や運動量、持病など)や、費用(コスト)、通いやすさなどを踏まえて決めていくのが妥当とされています。
実際の診察ではどう考えるか
診察の場では、rESWTだけを特別な治療として扱うのではなく、他の物理療法と同じ選択肢のひとつとして並べて考えます。そのうえで、症状が続いている期間、普段どのくらい体を動かしているか(活動性)、治療にかかる費用や通院のしやすさ(アクセス)などを一緒に確認しながら、ストレッチや靴の調整、湿布・内服薬などの保存療法(手術をしない治療)と組み合わせて、患者さんごとに合った方法を選んでいくことになります。
参考文献
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Effectiveness of Radial Extracorporeal Shockwave Therapy Versus Other Electrophysical Modalities on Pain and Functionality in Patients With Plantar Fasciitis: A Systematic Review and Meta-Analysis.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42267560/
※この記事は、医学論文の内容を一般向けに解説したものです。診断や治療の最終判断は、必ず主治医とご相談ください。



















