
何が起こっている?

頚椎偽痛風(Crowned dens syndrome)は、第1・第2頚椎(環椎・軸椎)の周囲に結晶が沈着し、強い炎症を起こす病気です。
特に、歯突起のまわりに石灰化が生じることで、画像上「王冠(crown)」のように見えることから、この名前が付いています。
高齢の方に多く、突然の首の強い痛みと発熱を伴うことがあります。
どんな症状?

急激に出現する強い首の痛みが特徴で、首を動かすと強く痛みます。
発熱を伴うこともあり、髄膜炎や感染症と間違われることもあります。肩や後頭部に痛みが広がることもありますが、手足のしびれや麻痺は通常みられません。
どうやって調べる?

診察では、急性発症の首の痛みと可動域制限、発熱の有無を確認します。
CT検査は診断に非常に有用で、歯突起周囲の石灰化を確認することで診断につながります。MRIや採血検査で、感染症など他の病気を除外することも重要です。
どうやって治す?

治療の中心は炎症を抑える保存療法です。消炎鎮痛薬などを用いることで、多くの場合は数日から数週間で症状が改善します。
適切に診断されれば、手術が必要になることはほとんどありません。
受診の目安

突然の強い首の痛みが出た場合、発熱を伴う場合、首をほとんど動かせない場合は、早めの受診が重要です。
特に高齢の方で、原因がはっきりしない首の痛みがある場合は、鑑別として考える必要があります。
当院で行う検査・治療

当院では、急性発症の首の痛みと全身状態を重視して評価します。診察では、首の動き、痛みの範囲、発熱や全身症状の有無を確認し、感染症や神経疾患との鑑別を行います。
検査としては、必要に応じて採血検査を行い、炎症反応や感染の可能性を評価します。歯突起周囲の石灰化が疑われる場合には、近隣医療機関と連携してCT検査を実施し、診断につなげます。
治療は、消炎鎮痛薬を中心とした保存療法を行い、症状の改善を図ります。痛みが強い時期には無理に動かさず、症状が落ち着いてから徐々に日常生活へ戻していきます。
感染症など他の疾患が疑われる場合には、速やかに専門医療機関へ紹介します。
Trend
近年の研究トレンド
頚椎偽痛風は珍しい病気?
決して稀ではなく、高齢者の急性頚部痛の原因として一定数存在するとされています。
当院では、「よくある首の痛み」と決めつけず、鑑別に挙げます。
再発することはある?
再発するケースも報告されていますが、多くは適切な治療でコントロール可能とされています。
当院では、再発時にも早期に対応できるよう説明します。
リハビリは必要?
急性期の積極的なリハビリは推奨されず、炎症が落ち着いてから日常動作へ戻すことが一般的です。
当院では、症状に応じて無理のない範囲で生活指導を行います。
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